○工事請負契約に係る代理受領に関する取扱要領
平成25年3月1日
訓令第1号
(趣旨)
第1条 この要領は、市が発注する建設工事の請負契約において、建設工事請負基準約款(以下「約款」という。)第43条に規定する代理受領の取扱いについて、必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 前条の代理受領とは、受注者(以下「委任者」という。)が、請負代金の全部又は一部の受領に係る権限を第三者(以下「受任者」という。)に委任することをいう。
2 代理受領の対象は、完成払(部分引渡しに係る請負代金の支払を含む。)又は、部分払についてのみ行うものであり、前払金については適用しない。
3 前条の建設工事請負契約のほか、市長は、適当と認める契約において、この要領を準用することができる。
(代理受領を承諾する場合)
第4条 市長は、次に掲げる場合に限り、代理受領を承諾するものとする。
(1) 貸付債権の保全、回収を容易に行うために、金融機関等が受任者となる場合。この場合において、「金融機関等」とは、出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律(昭和29 年法律第195号)第3条に規定する金融機関(銀行、信託会社、保険会社、信用金庫、信用金庫連合会、労働金庫、労働金庫連合会、農林中央金庫、株式会社商工組合中央金庫、株式会社日本政策投資銀行並びに信用協同組合及び農業協同組合、水産業協同組合その他の貯金の受入れを行う組合)及び事業協同組合等(事業協同組合又は民法上の公益法人である建設業者団体をいう。)に限る。
(2) 破産手続開始前に、破産手続開始を準備するために、弁護士が受任者となる場合。
(3) 委任者と受任者が直接債権債務関係にある場合。
2 市長は、提出書類を確認の上、第5条に規定する代理受領を承諾しないものに該当する場合以外は、代理受領を承諾するものとし、請負代金代理受領承諾申請書1通に記名押印し、委任者に交付するものとする。
3 市長は、請負代金代理受領承諾申請書1通及び委任状の原本を保管するものとする。
(代理受領を承諾しない場合)
第5条 市長は、次に掲げる場合は、代理受領を承諾しないものとする。
(1) 請負代金の受領権限の委任において、市長の相殺権を放棄させる等その他市長の請求権を放棄させるものである場合
(2) 請負代金の請求権の全部又は一部について、市長が代理受領を承諾している場合
(3) 請負代金の請求権の全部又は一部について、仮差押、差押又は滞納処分がなされている場合
(4) 破産手続開始申立等、その他代理受領の承諾に不適当な事由がある場合
(工事請負契約の変更)
第9条 工事請負契約が変更され、請負代金の額に減額が生じた場合で、代理受領額が委任者が請求権を有する請負代金の額を超えるときは、第8条の規定を適用する。
(請負代金の請求)
第10条 委任者は、請負代金等の請求にあたっては、約款第43条第2項の規定により、請求書に受任者が委任者の代理人である旨並びに委任者の受領額及び受任者の代理受領額を明記しなければならない。
2 前条の規定による代理受領額の変更がなされていない場合の受任者の代理受領額は、委任者が請求権を有する請負代金等の額とする。
(その他)
第11条 工事請負契約に係る代理受領の実施に関し、この要領に定めのない事項については、別に定める。
附則
この要領は、平成25年3月1日から施行する。
附則(令和2年3月23日訓令第12号)
この要領は、令和2年5月7日から施行する。
(令2訓令12・一部改正)