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てくてく魚沼暮らし ~ほっとひといき 「たい焼き和(なごみ)」 に行ってみた
魚沼の冬は、寒い。今年は暖冬で例年に比べ小雪ではあるものの、雪は降り積もり、夜の放射冷却に身震いする…
そんな時は温かい食べ物が恋しくなるもの。それが甘いものであれば、なおのこと。温かく甘い香りに誘われて、キッチンカーでたい焼を販売する「ほっとひといき たい焼和(なごみ)」に行ってきました。
「ほっとひといき たい焼き和」を訪ねる
足元の雪が凍った晴れ間。たい焼きを求め本日の営業場所へ。
キッチンカーの動物の絵がかわいらしく、癒されます。
今日のお品書きはこちら
粒あん、カスタードクリーム。他に限定クリームが1種類あります。
たい焼はまん丸でかわいらしい!
限定のチョコクリームをいただきます。
はみだした皮はパリパリ、メインの生地は薄皮なのにもっちりしていて実においしい。食べ始めたら止まりません。寒い季節にぴったりの、濃厚な味わいでした。
店主の大羽賀香織さんにお話を伺いしました。
新年なので持ち帰り用の袋には年賀のスタンプが。こんな細やかな気遣いが嬉しい。
―たい焼き屋を始めたきっかけを教えてください
もともと、いつかたい焼き屋をやりたいという気持ちはあったのですが、金銭面や長男の障がいなどを理由に踏み出せないままでいました。昨年、知人が立て続けに亡くなり、「人生は本当に何が起こるかわからない。今もし自分が死ぬことになったら、何に一番後悔するだろう?」と自問した時に「いつどうなるかわからないのに、もう後回しにはできない!」、『たい焼き屋をやりたい!』と強く思いました。
そして、たい焼き屋を始めました。
―キッチンカーで開業された理由を教えてください
店舗を構えるより、初期費用が抑えられることが一番の理由です。
他にも、キッチンカーは稼働性があるので、お客様を待つ店舗より人が集まるところに出向ける良さがあります。
長男には障がいがあります。障がいに関する情報も待っているだけでは得られませんでした。自らが障がいのことについて発信することによって、同じ様な障がいを持つ子の親御さんもお客様として来てくださり、話をしたり、情報交換することができるようになりました。この経験から自ら出向くことが大切だと思っています。
―まるい形のたい焼きはめずらしいですね
めずらしいのでお客様に覚えていただきやすいことと、円=縁がつながるようにと想いを込めています。
仕事も、長男のことについても、人とのつながりを大切にしたいと考えています。
大変なこともたくさんありますが、お客様がたい焼きを食べる時だけは、ほっと一息つけるようなお手伝いができればと思っています。
―出店情報を知るにはどうしたらよいでしょうか
冬は平日、春夏秋は土日祝日をメインに出店しています。
今のところ出店情報はInstagramのみで発信しているのですが、たまたま出店時に購入してくださった年配のお客様から「私にはInstagramがわからないけど、出店情報が知りたい。」と言われたことがあったので、そのようなお客様に今後どのように伝えていくか悩んでいます…。
―今後のお店の展望をお聞かせください
市内の農家さんが育てたお米を活かして、米粉で生地を焼いてみたいと思っています。
そしていつか店舗を構えて、そこでヤギを飼い、ヤギが大好きな長男に世話をしてもらいながら、たくさんの方に来ていただけるお店にしたいと思っています。
たい焼き屋が、さまざまな方が集える、憩いの場になれば嬉しいですね。
―ありがとうございました
たい焼きとお子さんへの想いを熱く語ってくださった大羽賀さん。私の気持ちも温かくなるインタビューでした。
大羽賀さんのまるいたい焼きは、気持ちもまるくする力があるのかもしれません。
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ほっとひといき たい焼き 和(なごみ)
出店情報:ほっとひといき たい焼き 和Instagram<外部リンク>