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移住者インタビュー(西村早苗)

ページID:0007609 更新日:2023年2月20日更新 印刷ページ表示

やりたい気持ちがあれば誰でもできる!を体現。
ニコニコ笑顔とふわふわパンの魅力に今日もまた、
会いに行く。

パンの販売風景

 

移住のきっかけを教えてください

田舎に住みたかったの。
東京では練馬区のお寺の裏に住んでいました。
都心部とは違ってそこまではゴミゴミしていないんだけど、やっぱり田舎が良くて。
今の場所に住むきっかけになったのは、東京で旦那が通っていた鍼灸院のお客さんの一人に、多分湯之谷出身のおばあちゃんがいて、その方に「田舎で暮らしたい」って話をしたら、「湯之谷になら土地がいっぱいあるから売ってくれるよ」と言われたから(笑)
実際来て見たら景色もすごく良くて、ここに住みたい!って建設会社さんに飛び込んで「土地ありませんか?」って聞いたの。

 

不動産屋ではなく、建設会社に飛び込むとはびっくりです(笑)

ちゃんと売ってもらえました(笑)
土地が購入できて、家を建てたのが23年前。
最初は別荘代わりに使っていたので、子どもが来たり、友達が来たり。
はじめは地域がどういう環境かわからないまま来たので、地域の方には「雪を知らない」と心配されたりもしましたが、何度も来るうちに受け入れてくださって、土曜日に来ると、日曜の朝にはどなたかがくださった野菜が玄関に置いてあることもありました。
旦那も60歳近くなった時、早く移住しなきゃ!と東京での仕事を辞めて、二人して仕事は決まっていなかったけど、平成16年の8月1日に完全移住しました。
関越トンネルを抜けるところで電話が来て、旦那の就職が決まったのよ(笑)
すごいでしょ!

 

お話しを伺っていると、かなりの勢いを感じます(笑)
雪はネックになりませんでしたか?

むしろ雪が良いと思って来たのでぜーんぜん。
家の周りは全て水を流せるので、屋根から自然落下した雪は、全て水で溶けるようになっています。
こういう状況ではなかったらもっと大変だったかも知れないけど、そのあたりはよく考えましたし、人の住む場所から少し離れていたから水を確保できたのだと思います。

 

今は手作りパンを移動販売されているんですよね。
もともとパン屋をされていたのでしょうか?

趣味半分、老化・ボケ防止が半分ねー(笑)
パンはほとんど独学!
以前はフラワーデザイナーの仕事をしていたんだけど、魚沼にはあまり結婚式場もないし、教室をすると言っても長岡や新潟まで行ってしなければならないし。
でも何かしたくて、職安(ハローワーク)の訓練所に半年間通って、中華とかお菓子とか色々なものを習った後、ちょうど大型スーパーに入っているパン屋さんの求人があったので入社して、パンの丸め方とか基礎知識を教えてもらったの。
最初は自分で作ったパンをおすそ分けしているだけだったんだけど、友達から少しずつクチコミで広がって、隣の家の方が「パン屋をやってみたら?」と背中を押してくれたのよ。
パンを作る場所は、旦那の作業場だったところを半分分けてもらって、いつ辞めても良いように必要最低限の器具だけで作っているわ。

 

具材もほとんどが手作りと伺いましたが、どのくらい種類を作っているのでしょうか?

毎回25種類くらい作っているかしら。
2時に起きて作り始めて、13時くらいには終わる感じね。

 

ひとつ100円と言うのはかなりお得感がありますが…

それはね、最初に作った時、集落の子どもやお年寄りの方に、気軽におやつで食べてほしいって思ったから
正直材料費も高騰して大変な面もあるけど、100円て買いやすいでしょ?
儲けだけではなく、できるだけ自分で作った野菜や国産の材料を使って安心して食べてほしいの。

 

今住んでいる地域(湯之谷)はいかがでしょうか?

ここはとても良いところ!
災害も少ないし、岩盤の上だから地震や大雨にも強い。
家が密集していなくて、ちょっと出ればスーパーとかがあって便利だし、畑もできる。
春には山の斜面一面がピンクになるくらいカタクリも咲いて山菜もたくさん採れるし、夏は蛍が飛ぶし、共同の温泉もあるし、最高よ!

 

移住者の受け入れについてどのようにお考えですか?

受け入れを変えれば人がいっぱい来ると思うし、地域のみんなで受け入れる気持ちが大切。
特にお年寄りの方から野菜作りなどを教えていただけると、私も嬉しかったのでよい流れになると思います。
今の若い人は都会から出たくても、あまりお金をかけられないと思うので、最初にあまりお金がかからないようにした方が良いかな。
働く気さえあれば働けます!

 

移住される方に一言お願いします

若い人に来てほしい!
そして自分の趣味を活かしてほしいですね。
趣味が活かせる場所だと思います。
あとは、住みたい場所まで来てもらって、色々なところを見たり、人に会ってほしいと思います。
今は私も色々な方に声をかけてもらって集落の行事をお手伝いをさせてもらっているけど、自分で入っていく気持ちも大切ですよ
失敗してもやり直せばいいのだから、辞めてもいいのだから、失敗を恐れないで!

 

ありがとうございました。

 

終始ニコニコで、話を聞けば聞くほど思い立ったら即行動!の勢いを感じる西村さん。
製造場所には必要最低限の器具しかなく、少しだけパン作りをかじった身としては「これだけの設備でできるんだ!」と違う驚きを感じました。
今手に入るものでパンを作り、たくさんの人に喜んでもらいたいと願う西村さんの気持ちは、ふわふわのパンと同じくらい優しさに満ち溢れていました。
今日もまた、西村さんに会いにパンを買いに行きます。

 

西村早苗(にしむらさなえ)
西村氏の写真
山口県出身。
東京に憧れて上京し、就職・結婚。
旦那様と車中泊をしながら旅をするのが楽しみ。
 ベーカリー西村の移動販売は水・木・金の三日間、湯之谷庁舎や湯之谷商工会などで販売を行っている。
魚沼に住んで13年。